第8章 食物経口負荷試験

要旨

  1. 食物経口負荷試験(oral food challenge test, OFC)は、食物アレルギーの最も確実な診断法であり、確定診断(原因アレルゲンの同定)、および耐性獲得の確認を目的として実施する。誤食時のリスク評価や安全摂取可能量を決める目的で実施される場合もあるが、アナフィラキシーのような重篤な症状が誘発される恐れがあるので専門施設で行われることが望ましい(表8-1)。
  2. 負荷試験の適応とプロトコールは、既往歴や免疫学的検査データを参考に、リスクを評価して決定する(表8-2)。
  3. 負荷試験は、アレルギーが疑われる食品を15~30分ごとに3~6回漸増法で分割摂取させて症状の出現を観察する(表8-4表8-5)。
  4. 負荷試験では、アナフィラキシーなどの重篤な症状が誘発される可能性があるため、文書による説明同意のもと、緊急対応の可能な体制を整備して実施する。
  5. 『 食物アレルギー経口負荷試験ガイドライン2009』には、わが国における標準的な方法が詳しく提示されている。
表8-1 食物経口負荷試験の目的

食物経口負荷試験は、食物アレルギーの最も確実な診断法であり、表8-1に記載してあるように1.確定診断(原因アレルゲンの同定)と2.耐性獲得の診断を主目的として実施される。誤食時のリスク評価や安全摂取可能量を決める目的で実施される場合もあるが、アナフィラキシーのような重篤な症状が誘発される恐れがあるので専門施設で行われることが望ましい。

表8-3 負荷試験前に中止する薬剤

食物経口負荷試験を実施する場合表8-3に挙げた薬物は結果に影響を与える場合があるので提示した期間中止した状態で負荷試験を受けることが望ましい。

表8-4 負荷試験食品の種類と負荷開始量、総負荷量、分割摂取方法

*オプションとして提案

負荷試験は、アレルギーの原因と疑われる食品を15~30分ごとに3~6回漸増法で分割摂取させて症状の出現を観察する。各食品ごとのステップ別の対応を示す。

表8-5 加工食品を用いた負荷試験のオプション

加熱変性・発酵・加水分解等の影響によりアレルゲン性が減弱加工食品等を負荷試験に用いてできるだけ完全除去させない取り組みも重要である。

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