日本小児アレルギー学会誌 第39巻5号(2025年12月) 発行のお知らせ
第4期より「日本小児アレルギー学会誌」の編集長を務めております、千葉大学総合医科学の井上祐三朗です。このたび、本誌第39巻5号を、J-STAGEにて電子版として発刊いたしましたことを、謹んでご報告申し上げます。
はじめに、皆さまに大変残念なお知らせをお伝えしなければなりません。長年にわたり本誌編集委員長として多大なるご尽力を賜りました、あいち小児保健医療総合センターの伊藤浩明先生がご逝去されました。ここに謹んで哀悼の意を表するとともに、ご生前における先生の多大なるご貢献に、深甚なる感謝を申し上げます。本号は、伊藤浩明先生が発刊にご尽力された最後の号となります。編集委員会一同、先生のご意志を受け継ぎ、今後も学会誌の発展に努めてまいります。
さて、本号には原著論文9報、総説を2稿、ガイドライン解説を2稿、Meet the Expertを4稿掲載しています。原著論文は9報と充実しており、診療に直結する多彩なテーマが網羅されています。総説では、アレルギー疾患の災害対策と、アレルギー疾患医療提供体制への厚生労働省の取り組みについて、詳細にご解説いただきました。ガイドライン解説では、小児のためのアトピー性皮膚炎の予防と治療の手引きから、鑑別診断、バイオマーカー、医師および患者・家族による症状の評価、生活の質についてご解説いただきました。ご好評をいただいているMeet the Expertでは、ベテランがレジェンドを語る、オピニオンリーダー、基礎研究者、臨床医の4人の先生から、若手の先生方の心に響くご寄稿をいただいております。ぜひご一読ください。
掲載論文
原著
- 助産師による母親への新生児スキンケア指導の影響:単施設ランダム化比較試験
- 保育施設のアレルギー対応の現状についての調査 ―生活管理指導表と緊急時マニュアルの重要性―
- コントロール不良の小児喘息における診断と吸入手技の実態
- 卵黄による食物蛋白誘発胃腸炎の寛解時期に関する検討
- 乳含有加工品摂取可能でホエイを乳と認識しておらずホエイプロテイン飲料でアナフィラキシーを呈した14歳男児の1例
- 重症アトピー性皮膚炎の中高生における入院治療が学業成績に与えた影響:3症例の検証
- 乳蛋白の分解度により見かけ上の病型が変化したnon-IgE-mediated gastrointestinal food allergiesの2例
- 食物アレルギー児が即時型症状を経験することに伴う心的外傷後ストレス症に関する検討
- 広島県での食物アレルギー児に対する食物経口負荷試験の実態と今後の在り方
総説
- アレルギー疾患の災害対策
- アレルギー疾患の医療提供体制の構造と厚生労働省の取組について
ガイドライン解説:小児のためのアトピー性皮膚炎の予防と治療の手引
- III章 鑑別診断,医師による症状の評価,バイオマーカー
- III章-3,4 患者や家族による症状の評価・生活の質
Meet the Expert
- physician scientistsとしての眞弓光文先生(大嶋勇成)
- 異常気象と少子化問題はアレルギー疾患と密接な関係がある(大矢幸弘)
- ヒト免疫学者から見た小児アレルギー治療と今後の課題(上野英樹)
- アレルギー臨床医を目指す若い先生へ(重田誠)
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日本小児アレルギー学会
編集委員長 井上祐三朗
(2025.12.22)
